ファンドレイジング道場

民間非営利組織(NPO)や社会起業家のファンドレイジング(資金調達)についての考え方、アイデア、事例などを発信しています!

カテゴリ: ファンドレイジングのヒント

Change your words, Change your world
(言葉を変えると、世界が変わる)

ある目の見えない老人が、街頭に座り、寄付を求めています。

段ボール紙に「I am Blind, Please Help」(私は目が見えません、助けてください)
と書いて。

しかし、通る人たちは、ほとんど関心をもってくれません。

そこに通りかかった一人の女性が、ふとたちどまって、段ボール紙の
メッセ―ジを書き換えるのです。

そうすると・・・・

次から次へと通る人たちが寄付をはじめます。

何故・・・?

彼女が書いたメッセージとは・・・?

こちらのビデオでごらんください。

http://zanylol.com/blind.html

言葉の持つパワーです。

ファンドレイザーとは何か? 今、認定ファンドレイザー資格制度が発足した今、改めて考えてみます。ファンドレイザーとは、NPOや公益法人のために、資金を集める人であるということ。これは間違いない役割です。

日本でも、世界各国のファンドレイジング協会の設定するファンドレイザー資格制度と連携し、日本唯一の正式な国際ファンドレイジングサミット登録団体として運営されている日本ファンドレイジング協会が2012年から認定ファンドレイザー制度を開始しています。

これからの時代、民間非営利セクターのひとつのプロフェッショナルの形として、認定ファンドレイザー制度(http://jfra.jp/cfr)が成長することを期待しています。

ファンドレイジングとは、トータルで「共感性をマネジメントして財源成長を図る」ということにあります。そのため、ファンドレイザーは寄付だけではなく、会費も、助成金も、事業収入も、相乗効果で成長させることができる人材であるといえます。

では、この認定ファンドレイザーは、資金を集める人ということで定義は十分なのでしょうか?

よく、世界的には、「ファンドレイザーはNPOと社会をつなぐパイプラインである」という言い方がなされます。認定ファンドレイザー資格制度においても、この発想はベースとなっています。これは、単にNPO向けての資金の流れを意味していません。同時に、社会に対して、NPOが取り組む社会課題について社会のひとたちに共感してもらい、理解してもらうことを目指すということでもあります。

ファンドレイザーとは、同時に、高い倫理感を持つことが求められています。そのため、資格制度が設けられ、倫理観を有しており、技能もある人間を認証していこうということがおこるわけです。
ただ、このファンドレイザー資格は、ライセンス(その資格を有していないと仕事ができない)ということではありません。日本では、このライセンス型を「排他的資格」といったりしますが、税理士、公認会計士、弁護士などがそのライセンス型です。もし、ファンドレイザー資格がライセンスであると表記されているサイトがあれば、その点は誤解です。

倫理と専門性、そして実践力。そうした包括的なプロフェッショナルの技能を認定し、評価される仕組みをつくりだすのが、ファンドレイザーの技能認証資格である、認定ファンドレイザーです。

アメリカでは専門職の「なりたい」ランキングでトップ30に入る仕事です。日本でもファンドレイザーとしてプロフェッショナルなキャリアを積む人が増えることを期待しています。

料理には「さしすせそ」が大事だっていいますよね。

じゃあ、企業とNPOがWin-Winの関係をつくるのにだって「さしすせそ」があるに違いない!

企業側から見た、ホンネでのNPOと関係をつくるうえでの「さしすせそ」を考えてみます

「さ」・・・参加。やっぱり、企業の側からみて、「社員が参加できるということ」って大事です。ボランティアでも、スキルを活かすのでも、社員が参加できる企画って乗りやすい。


「し」・・・商品力が高まる。今、寄付付商品が増えてるじゃないですか。NPOとタイアップすることで、商品の訴求力が高まるケースが出てきています。これって、消費者の反応が変わってきているということ。これが今後楽しみです。

「す」・・・ステイタス感の向上。いわば、ブランドイメージの向上ですよね。企業にとって、社会貢献でNPOと組むことで、ブランドイメージの向上を図るという発想です。ただ、実は、この「し」と「す」って、大手の有名なNPOに割と偏っちゃうところがあるかもしれません。

「せ」・・・責任感。これって、ひとつは、特定テーマで業界にサービスを提供することから来る責任や、逆には「贖罪意識」というのもあったりあするケースもあります。製薬会社が難病支援の団体を応援したり、逆に工場を経営していたり、運送業をやっているので、環境保全に協力したり、というケース。


「そ」・・・
私が思うのは、

「想像を超えた、「枠」を超えた提案力と巻き込み力」

だと思うのです。

実は、行政と企業とNPO。

行政は権限と資金があるけど、行政区という枠、過半数の意見が優先される傾向や平等性の限界などの「枠」がある。

企業には、人材やスキル、資本力があるけど、株主と利潤という枠がある。

でも・・・・

NPOは、この「枠」という部分では、圧倒的に行政や企業に対して優位性がある。もちろん、NPOにだって枠はちょっとはあるのですが、実は、NPOにとっては、「枠」は本質的に意味をもたない。ミッションを達成するためには、「枠」にこだわる理由がない。だから、めちゃめちゃ「枠」が薄い。

もし、「枠越え競争」を行政と企業とやれば、絶対にNPOは勝てる。

だからこそ、とんでもない有名人がNPOには協力してくれたり、NPOの代表は突然首相と面会できたり、経済界では考えられないコラボがNPOを媒介して生まれたりする。ムーブメントが生まれる。

だからこそ、世界中で、NPOが時代を超えた価値を生み出し、社会を活性化してきたのです。だから評価されているのだと思います。

「ボランティア精神にあふれたひとたちが、一生懸命頑張っているから」とうことだけが理由なのではなく、

「枠を超えた発想力が、社会のイノベーションに必要不可欠だから」
NPOを応援する人たちが生まれる。



ただ、日本のNPOの多くが、自分で一生懸命小さな「枠」をつくってその枠にとどまろうとしているようにみえてしまうのも事実かもしれません。

これはもったいないと、本当に思います。

企業の人が「この発想はすごい」と驚くような提案力のあるNPOがどんどん生まれることが、日本経済も活性化するし、企業にとってもNPOと協働する本当のWinが生まれる時代なのだと思います。

ちなみに、寄付者が何故寄付するのか、にも「あいうえお」があります。

「あ」(愛)
 社会には、一定層、必ず利他的な行動を自らの規範としている人がいます。自己愛だけではなく、「他者への愛」を強く持っている人です。日本社会においても、こうした「他者愛」が寄附行動の重要なモチベーションとなっている方々が少なからず存在します。

「い」(粋)
 次に、「寄附したり、社会貢献が粋な行為だから」寄附する層というのがあります。有名人のチャリティーや、企業の社長さんが社会貢献に熱心になるのは、社会的ステイタスが一定レベル以上になると、そうした社会貢献に無関心では、「カッコ悪い(粋ではない)」ということがあるという見方です。これは、若い方でも、自分のライフスタイルにこだわりのある方が寄附行動に出る要因として「寄附行為の粋さ」があると思います。

「う」(内、内輪)
 マズローの欲求5段階説でも紹介されていますが、人間には、「所属欲求」というのがあります。家族、組織、仲間といった、何等かのグループに帰属したいという欲求です。この欲求は、日本社会では特に強い傾向があると思います。多くのNPOが会員制度という形での運営費寄附を募りますが、こうした会員になろとする方々の中には、そのNPOの活動のサークル(仲間)の中に入るという動機がある場合があります。寄附や会員参加を通じて、社会との繋がりを持ち、特定の「内輪」の中に加わるという期待です。

「え」(縁)
 共同募金会の最新調査でも、「共同募金以外の寄附をした人」を対象とした
アンケートですら、寄附の直接のきっかけは、「近所の人が集めに来たから」が43.8%でダントツのトップの回答だったそうです。日本社会では、地縁・血縁は勿論、「何かのご縁があった人」がやっている活動を支援するという傾向が強い。「義理」「仁義」という、日本社会で高く価値を置かれている考え方も、こうした「人間的な関係(縁)」なしには成立しません。

「お」(面白さ。恩返し)
 最後が、私が最近、とみに感じている寄附行動のパターンです。それは、「(社会的にも新しい取り組みで)面白そうだから」寄附するというパターンです。この背景には、ひとつには、日本では、長年の行政主導型の社会経済構造があって、閉塞感がありますので、そうしたところに、単騎切り込む感じで風穴を開けてくれそうない野心的なNPO活動が寄附を集められたり、或いは、NPOセクター自体が最近注目され始めてはいるものの、結構地道な活動をするNPOが多い中で、「どかーん」という感じのインパクトが大きいイベントを企画すると、「面白い」と感じてお金が集まるといったもの(ホワイトバンドキャンペーンの例)です。
また、「人生での恩返し」で寄付する人もいます。子供の時にサッカーを教えてもらってプロサッカー選手になれたから、サッカースクールに寄付するといったことですね。これも、よくあることです。


企業連携の「さしすせそ」
寄付者心理の「あいうえお」

いかがでした?






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