先日、あるセミナーで寄付の話をしているときに、遺贈寄付の話をしたところ、ある参加者の方が、「遺贈寄付の話はしてほしくない」というご発言をされました。

セミナーの合間に、そのご発言の趣旨をお伺いすると、ご自身が親からの相続の段階で、どちらかのNPOへの寄付ということが遺言に書いてあり、遺族内で相当揉めて大変だったそうです。

今、まず、「遺言を残す」ということに関心が高まっています。

今月の週刊ダイヤモンドの特別号も「遺言の書き方」というマニュアル本で、サンプル付きで販売されています。こうしたビジネス誌にこういったものが出てくるというのは、確かに流れを感じさせます。

その中で、確実に遺言の中で資産の一部寄付を選択する人も増えています。

この流れは、どうあっても止めようがない。

しかし、そうした中で、ご遺族感情として、そのことをどうとらえるのかということがひとつの大切なポイントになります。

弁護士に相談すると、法的には、1/2の遺留分以外はあなたの自由に遺贈先を決めていいといわれます。

でも、アメリカでも、こうした遺贈寄付のNPO向け研修会では、どのような方法で、遺贈寄付を希望される方のご家族との関係をつくり、ご納得いただくかについて様々な方法を教えるものがあったりするように、やはり、寄付者、寄付者の家族、NPOと全てがWin−Winになる関係をつくっていくことが大切なのだと思います。

これは、遺言寄付を希望される方がご存命中に想いを家族の方に伝えていただくこと、決して無理をしないことが大切になるということがよく言われます。

遺言寄付が増えていく中で、「いい遺贈寄付の受け方」「遺贈寄付を希望する人への説明の仕方」というノウハウは共有化されていませんので、ご遺族が喜ばない遺贈寄付も出てくる可能性があります。

そうしますと、結局社会全体としては、遺贈寄付について口にしにくい社会になってしまいます。

やはり、このテーマは重要だなあ。

是非とも、「全ての人がハッピーになるいい遺贈寄付の受け方」という考え方を整理して、発信をしていきたいですね。