先日、都内某所でNGOスタッフの給与をどうやったら上げていくメカニズムを作っていけるかという研究会に参加しました。今回が3回目ですが、やっぱり考えたことをひとつ。

このテーマは、私にとってもとても大きな関心事で以前にもこのブログで問題意識を書いたら結構反響をいただきましたが(「もし、NPOスタッフの平均給与が1千万円だったら」)

改めてアメリカのNPOスタッフの給与事情を調べていて、これはなんとかしたいと思いましたね。

アメリカにはいくつかのNPO給与調査があり、有名なのは、Nonprofit Times とGuideStarの調査です。

ちなみに、その数字を見てみますと・・・・・

うーんというくらいの格差です。

百万ドル(一億円強)未満の事業規模のNPOの事務局長の全国平均で650万円程度、

百万ドル以上1000万ドル(11億円くらい)までの事業規模のNPOの平均ですと約1千万円程度。

1000万ドルから2500万ドル(27億円くらい)までの事業規模ですと、平均給与が1500万円程度、となります。

もちろん、いろいろと加味すべき要素はあり、一概に日本のNPOと比較できないところはあります。日本でも官公庁系の財団法人のトップクラスは1500万くらいの年収はとってますしね。

しかし、やはり11億未満クラスの規模のNPOの事務局長の平均値が1千万円というのは
やはり重要な数字だなあ。

日本のNPOの平均年収が非常勤を入れて180万円とかいわれてますよね。結構名前の売れている団体の事務局長でも、500万を超える人はなかなかいない。

この状況って、本当に変えられないんでしょうか?

実際に、小耳に挟んだところでも、日本のNPOでも、パラパラと1千万プレイヤーの事務局長が出てきています。

しかし、これを骨太の流れにして、優秀な人材が定着していくようにするためには、

‘本社会の中の、「NPOのスタッフはボランティアでしょ」という、世界でも際立ってNPOスタッフの給与に厳しいという、奇妙な考え方を(空気を)変える。
管理費や人件費に使えるキャッシュフローを太くするメカニズムを創る。

の2つが必要不可欠です。

これは絶対に変えないかん。

こういうお話をすると、NPOの世界で長い方からは、「俺たちはお金のためにやっているんではない」とお叱りを受けるかもしれません。現に、某大手財団の元会長は、政界や財界で、未だに「NPOはボランティア精神で、給与なんて低くていい」と言ってまわっておられるとも聞きます。

それでもなお、NPO界を「いきいきと働ける業界」にしたい。

それはなんとしても実現したい状態です。NPOがプロフェッショナルなサービスを提供して、社会の公共サービスの一翼を担い、社会を革新していく時代が来たんです。

実際に今働くスタッフの皆さん、ものすごく優秀で、意欲にあふれた人たちです。

さらに、

今、若い世代が非常に意欲ある、社会にインパクトをあたえるNPOを立ち上げています。

彼らが30代、40代になっても、家庭や人生とNPOを両立できる時代を早く作ってやらないといけません。そうしないと、みんな30代半ばで、子供の教育費がかかるようになたら辞めることになってしまいます。

これから、日本社会の「空気」を変える仕掛け、人件費へのキャッシュフローを増やすメカニズム作りは、ぜひともやっていきます。先日の研究会でも、「企業でも長くNPOにかかわっている人は、みんなNPOのスタッフの給与につながる支援の必要性を理解している」という声がありました。

日本社会を良くしようと思ったら、企業の社会貢献事業を最大に効果あるものにしようと思ったら、やはりこのところはメスを入れないといけない。

ここは、NPO側ではなく、日本社会の側が変わらないといけないところです。

このブログをごらんの皆さんには、NPOの理事や、支援する側の方もいらっしゃると思います。メディアや企業の方も。みんなで、NPOはボランティアって言う感覚なんて「おっくれてる〜」という空気を作っていきましょう。

日本でも、1億円以上の事業規模の事務局長は、堂々と1千万の年収をとって、その分、すばらしい事業を責任をもって展開するという状態を実現したいと思っています。

この件、この1年間くらいの中で、何か社会の認識や資金メカニズムに一石を投じるエポックメイキングな仕掛けを考えてみたいと思います。

ふふふ・・・やるぞ〜。