指定管理者制度についての考察です。

皆さんご存知の指定管理者制度ですが、行政からNPOへの施設管理などの委託を中心に、全国各地で数多くの実績が出ています。

先日、ある場所で指定管理者になっているNPOの方とお話していて、「人件費部分が大変だ」という話になりました。これは、積算している側にとっても課題といえますが、当初積算では、受付ともう一人分の2名分の人件費しか計上されておらず、それ以外にチラシをつくったり、イベントを企画したりといった部分はすべて持ち出しになってしまうと。そうした部分について、人件費を行政側にお願いしても、認められなくて苦労しているという話でした。

こうした、「助成金・委託金の受託貧乏」みたいな話って実はよく聞きます。傍目には、まとまって年間数千万円の資金が入って、さぞかし資金面では潤沢なんでしょうと思っても、実際には、契約上やるべきことをやると、全然自転車操業だったりします。そのため、せっかくのまとまった資金も、そのNPOの将来に向けて「投資」するような企画やアイデアに投入されるというよりは、ひたすら「消費」するしかないということになります。同じような現象は、国際協力NGOが行政から受ける助成金でも見られることですし、今、NPO向けに行政からの資金量が増えている中で、NPO側の「プロポーザルの中にきちんとそうしたところを盛り込む交渉力」「あらかじめの覚悟」も重要になってきていますね。
つまり、多くのNPOにとって、「まとまった資金が入る=一息つける」ではなく、「へたすれば自己資金を相当食われる」という覚悟が必要になってきているということにもなります。
しかし、この行政、NPOがWin-Loseの関係だとすると、この制度、長くは持ちませんので、ここをWin-Winにする行政側の対応も必要ですね。行政サービスの代行ですから、やすければ良いというものではありませんので、質の高いサービスを提供してくれるNPOをきちんと評価して、それなりの対価を支払う枠組みを創る必要があります。
折角の指定管理者制度、全国各地から聞こえてくるのは、NPO側の悲鳴とも不満とも思える声ばかりです。これは早急にWin-Win化させないといけませんね。