25日の夜は、都内某所で楽しい会合がありました。

(といいながら、私自身は会合にずいぶんと遅刻していってしまったんですが・・)

「NPOの資金調達環境の改善に何かできないか」という視点で関心のある方々が集まっている会合でしたので、私にとってもとてもとても関心のあるテーマであるということもありますが、それ以上に、いろいろな分野で活動に取り組んでおられる第一線の方々が集めっていましたので、その場そのものも楽しい場でした。

そこで、少し資金仲介組織のファンドレイジング話をしたんですが、資金仲介する組織が、いかに寄付者に対して魅力ある提案をするかというのは実は簡単ではない側面もあります。

日本での取り組みモデルを検証すると、
第一に赤い羽根や緑の羽根、あるいは24時間テレビやNHK歳末助け合いのように、日本社会で確立されたブランド力・認知度・信用力を背景として資金を引き寄せる組織。
 
いわば、イメージとしては、あり地獄のように「資金のしずくが流れ落ちてくる」ような入れ物をもうつくっちゃえてるケースですね。

第二にジャパンプラットホームのように、緊急支援だ!ということで、寄付する側も受ける側にも、ゆっくり寄付先を選定したり協議したりしている時間が無いようなケースで、とりあえず「受け皿」として機能するケース。しかもジャパンプラットホームは、その枠組みに外務省を絡めているところがポイントで、ODA資金もしっかり受け止める構造になっています。

第三に、ガンバNPOネットやNGOアリーナのように、オンライン寄付型の利便性を比較優位性としつつ、一覧性(いろいろな団体を選べる感覚)で勝負しているもの。いわばオンラインショッピング型です。ただ、オンライン寄付機能を個々のNPOが備え始めていますし、Paypalみたいな簡便なオンライン寄付決裁システムもでてきていますので、今後、こうしたオンライン寄付サイトは付加価値のつけ方が大事になってきます。資金仲介量としては現状ではまだまだ小さいのが課題です。

第四が、市民創造ファンドや神奈川こども未来ファンド、大阪コミュニティ財団などの取り組みで、いわゆるアメリカでも一般的な「コミュニティファンド」のような枠組みです。いかにして「直接寄付するのではなくて、仲介組織を通じて寄付するのがよいのか」というイメージを構築するかがひとつの大きな課題です。
 大阪コミュニティ財団では、個人が基金を設置できるようにしたりといった取り組みもやっていますし、日本財団では、仲介コスト0円というのを売りにした取り組みもやっています。

企業や寄付者にしても、「どこかのNPOとがっつりと組みたい」というニーズもあれば、「ひとつの団体に寄付というよりは、どこかまとめてくれるところに」というニーズもありますので、基本的に資金仲介組織の存在意義はあるんです。

ですが、難しさは、寄付者の寄付行動が、基本的に「右脳から左脳」つまり、「直感的に手をさしのべたい!」という右脳系の発想から入ってきてから、そのNPOの論理的な要素である、信用性、論理性、解決策などの左脳系の発想に落ちていくことで寄付が発生しますので、いかにして資金仲介組織が「右脳系」を刺激できるかがキーポイントになります。

同時に、「寄付とは参加である」(以前大阪ボラセンの早瀬事務局長がいってましたが)というのも一面の真実です。しかし、資金仲介組織は、どうしても「参加」というキーワードでワンクッション間に入るイメージがある。

そう考えますと、資金仲介組織のポジションとしては、逆転の発想でいくのも一案です。例えば、個々のNPOで「右→左」のアプローチや、「参加」の演出の仕方がうまくない団体も多くあります。こうした団体については、資金仲介組織が、全体のクオリティ(支援団体の最低限の「右→左」のメッセージや「参加」機会の演出のクオリティ)を担保する機能を果たすことで、寄付者向けには「あの資金仲介組織に寄付すると、いつもいいことがある。はずれが無い」というイメージがつくれるということはあるかもしれません。

うーん、資金仲介機能は、日本では圧倒的に弱いのは事実です。アメリカのUnited Wayのような4千億規模とはいいませんが、日本でも百億円規模の資金仲介組織がもうひとつふたつ出てきて欲しいですね。そうすると、NPO界もずいぶん見え方が変わるだろうなあ。