先日、ある芸術系のNPOで、「会員を増やすためのイベントの打ち方」について議論をしていました。

会員を増やすために取り組むべき方策については、その団体の特質によって、コアとなるアプローチ戦略が変わってきます。

例えば、美術館やオーケストラのように、入場料収入を得て提供するサービスが事業運営上のコアとなっている団体の場合は、そのサービスを利用するタイミングが会員獲得の最大のタイミングですし、かつ会員にメリットを感じてもらう最大のタイミングでもあります。

他方で、難民救済や途上国の子ども支援の団体の場合、会員になることでその子どもたちに支援が行くというイメージを持ってもらうこと(寄付感覚)で会員になってもらうというアプローチが中心になります。いかに会員になることが直接的な支援につながるのかというイメージを強調するかが課題です。

いずれにせよ、会員の獲得にあたっては、通りすがりの人が突然会員になってくれるということは余り期待できませんので、いかにして「機会」と「縁」を設定していくかが課題となります。

そうした視点での、「会員を増やすためのイベントの打ち方」という議論になったわけです。

この際、難しいのは、一般的なイベントの成功(集客であったり、採算性であったり)が必ずしも会員の獲得にはつながらないということにあります。

会員を獲得するためには、イベントに参加した人が、そのイベントを純粋に楽しむだけではなく、その団体の活動を支援したい、ミッション達成に協力したいという気にさせる仕掛けを盛り込まなければなりません。

そのためには、参加者にいかにして「本当の意味での参加」感を味わってもらうかが重要になります。

やはり第一には、そのイベントの企画段階から、「いままではかかわってもらっていない(会員ではない)人」をどれだけ戦略的に巻き込んでいけるか。

第二には、当日のイベントで、その団体のミッションや対象としている社会の問題について、一緒に考え、解決策を考えあうような、「擬似活動参加体験」をどう盛り込めるか。

第三には、いかにスムースに「会員になってもいいかな」という気がした人に最後の一歩を踏み出させるか。申込書の工夫、入り口受付の工夫、イベントスタッフの対応マニュアルなどの工夫が必要になります。

実際に、「苦労してイベントをやって、百人集めたけど、会員の獲得にはつながらなかった」ということで、イベント企画自体をやめてしまう団体もあります。そうならないようにするには、相当戦略的に組み込みをやる必要があります。

この分野も相当ノウハウがありそうなところですね。いろいろ調べてみると面白そうです。