銚子電鉄のチャレンジ第二回です。

昨日ご紹介した「銚子電鉄」ですが、「ぬれせんべい」という副業がヒットして、本業の事業の赤字を埋め合わせる勢いだったんですが、大きな困難にぶちあたったそうです。

第一に社長が売り上げの一部(とっても一億円以上)を横領していたことが発覚したこと、第二に、老朽化した設備に対して、国土交通省の検査が入り、運行停止措置を念頭においた再検査の通告を受けてしまいます。

こうした検査をクリアするためには、車両の改修などを行う必要がありますが、そのためには、2週間で200万円を追加で準備しなければいけなくなります。

既に地元の銀行などからの融資は限界で、追加融資は望めず、やむをえず、社員たちは、ぬれせんべいを持って地元企業を営業してまわったそうです。

しかし、一生懸命せんべいを売っても24万円にしかならず、万策尽きた感じであったそうです。

そこで、社員が銚子電鉄を続けたいという必死の思いをHPに掲載しようと思い立ちます。

「ローカル線の継続のめに、ぬれせんべいを買ってください!」というメッセージでつづったそのHPに対して、数日で50件を超える注文があり、一気に全国から1万件以上の購入希望が殺到したそうです。

その売り上げ資金で、国土交通省の検査は無事クリアして、現在も銚子鉄道は継続しているわけですが、この話には、いくつか参考になるところがあります。

第一に、HPを見て購入した人の多くが、「あそこまで必死に訴えているので応援したかった」「ローカル線を維持しようという頑張りに勇気をもらった」といったような、銚子電鉄の社員の「必死さ」に共感しているという点。銚子鉄道は公共性はあるとはいっても、鉄道を運営している法人ですから、普通だと「利用したい」と思っても、「支援しよう」という気は起こらない。そこで、しっかりと「共感」を得ているのは、やはり、社員の必死さなんだと思います。そして、そのうえでローカル線の維持という、社会全体に共有されるノスタルジック感が生きてきているんだと思います。

第二に、これが重要ですが、「ぬれせんべい」という、『想い』を媒介する商品があったということも大きいと思っています。これがいきなり「ローカル線の維持のためにご寄付をお願いします」というキャンペーンだったら、短期間に一万人の支援希望があったかというと、疑わしい。しかし、銚子電鉄を象徴する商品があったために、支援者は、まず、その商品を購入するというステップから関与を開始することができた訳です。(明日ご紹介しますが、現在では、そうした支援の輪が「寄付」にまで繋がっています)

なかんか興味深い、銚子電鉄、もう少し見てみたいと思います。