トヨタといえば、今日、世界を代表する自動車メーカーですが、現場の発想での改善を行うということを通じて生産工程の合理化や競争力強化に活かした会社であるということに異を唱える人はいないでしょう。

トヨタの「カイゼン」ということについて調べていて、興味深いなと思ったのは、トヨタのカイゼンの根幹のルールに、

「問題の原因を『ヒト』に求めてはならない」

というのがあるそうなんです。

すべての問題には原因があります。しかし、それをそのヒトに帰属させてしまった瞬間に、それ以上の考察ができなくなってしまいます。結局は、「注意しようね」「がんばろうね」「育てようね」で終わってしまう。

トヨタのカイゼンは、これをヒト以外の科学的・合理的要因にまで掘り下げようとするところにそのキーがあるように思います。

他方、ある本で、こんなフレーズも見つけました。

改善主義に浸っていると、他をまねた商品やつくり方、安全な戦略、「よそに比べて悪くない」という精神構造につながり、今日のような波乱含みの状況では生き延びることができない。(トヨタ幹部発言)

カイゼンは大切ですが、日々のオペレーションのカイゼンにばかり気をとられていると、大きな躍進をとげるような発想が出てこないという、トヨタ自身の警鐘でもあります。