ビジネスで成功した人たちが大口の寄付をするという行為が、日本でも少しづつ広がりを見せるようになってきたように思います。

そうした中、ベンチャー型のフィランソロピーという言葉も日本でも市民権を得るようになってきました。

ベンチャー型フィランソロピーとは、いわば、「投資する」感覚で「寄付をする」ということで、企業で成功した人たちが、寄付先の事業や経営をしっかりと分析したうえで寄付する。そして寄付した以上、その事業がきちんとした成果を出せるようサポートもモニタリングもするというイメージのコンセプトです。

寄付者からお金をもらうだけでなくて、寄付者も一緒になって成果が出るように努力するというコンセプト、反対のNPO側からみると、かつてあった「寄付してくださった方も是非ボランティアで参加してください」として、宛名書きや事務局の事務ボランティアを頼んだりするというのとは一味違うアプローチです。

むしろ「経営や事業に別の視点から提案していく」という「物言う寄付者」ともいうべきベンチャーフィランソロピスト、NPO側がうまくマネジメントできれば、とてもよい成果が期待できそうです。

日本の文化でもある「陰徳の美」の発想からいうと、大口寄付する人でも名乗り出ないなんていうのが結構美徳だったりしますので、そのうえに経営に助言するなどとなると、とてもとてもおせっかいな気がして気乗りしないところがあるかもしれませんが、事業で成功した人というのは、それなりのノウハウを持っている人でもあるので、「大口寄付をきっかけに経営への提案をもらえる関係をつくる」というのは、むしろNPO側から積極的な働きかけをしてもよいのかもしれません。