NPOにとっての資金調達を考える際、株式会社形式以外にも、有限責任組合(LLP)や投資事業有限責任組合(LPS)をつくるという手段もあります。

コミュイティバンクなどでもLPSを活用しているところもありますし、先般ご紹介したちよだプラットホームスクエアも、非営利型株式会社として、株主を募ると同時に、「地域ファンド」として、投資事業有限責任組合を設立し、こちらでは若干の配当もつけるという前提で、設立当初に30人、3千百万円の資金を調達しています。

ちよだプラットフォームスクエアは、もともとあった千代田区の中小企業センターだったビルを改修して街づくり拠点として生まれ変わらせようというプロジェクトでsす。

建物改修と新たなサービスを開始するための総事業予算4億円のうち、区が2億5千万円を出し、残りの1億5千万円を新会社が確保しないといけないという、大変なチャレンジの中で、株主(非配当)として出資するという方法と、「地域ファンド」(配当あり)として出資を募るという両面作戦で資金を集めていきます。

ここで、投資事業有限責任組合について、若干ご説明します。

簡単にいうと、例えば投資目的で友人4人でアパートを共同購入しようとします。その際、何かトラブルがあったりした際や、売却したときの資産の帰属関係などで、ややこしくなりがちですよね。投資事業有限責任組合(LPS)は、そうした関係を法的に保護しようという目的で整備されたものです。

ポイントは、誰か最低1人は無限責任組合員となり、あとは有限責任組合員ということで、要は出資した以上の責任は負わなくてすむので、出資しやすいというものです。ご想像のとおり、無限責任を負う人(法人)が誰になるかで大抵モメるようです。無限責任を有するということは、何か他者に損害を与えると、出資額以上に弁済が必要となります。

LPSは、法人ではありませんが、銀行口座の開設、証券口座の開設、各種契約は法人のようにして行うことができます。株式会社に比べると設立が容易です。投資事業有限責任組合の目的は法律で定められていて、株式の取得、有価証券の取得、金銭債権の取得などが可能です。

しかしながら、平成17年8月以降、有限責任組合(LLP)の制度が日本にもできました。こちらの制度のほうが、目的に制限が無いので、何かと便利が良い制度になっています。今後はこちらの組織形態のほうが、公益事業の資金調達としても主流になるかもしれません。明日は、LLPについて説明します。