今日は、中期計画の基本的な「型」みたいなお話を少し。

「戦略的」であるかどうかは別にして、一般的な中期計画の策定プロセスをまとめると次のようなものになります。私がアメリカでNPOマネジメントを学んでいたときに用いたフレームワークも基本的には次のような感じです。

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 あらゆる意思決定において、最も重要なテーマは、「誰を参加させるか」という点です。中期計画策定においても、最初の段階で、「誰」をコアの検討メンバーにするのかということを決めなければなりません。
 それにあわせて、全体のスケジュールをその検討メンバーでしっかり共有して、全員のコミットメントを得ておくことがこの段階では重要です。
 

▲潺奪轡腑鵑肇咼献腑鵑虜導稜А3年後、5年後に達成したいことは?)
 中期計画をたてようという団体であれば、ミッションとビジョンは既に持っているケースが多いですので、それを再確認するというプロセスをここで加えるのが一般的です。この作業をどの程度やるかは、その団体のおかれている状況によって変わります。3年後、5年後に目指すべき到達点のイメージが検討メンバーでしっかり共有できていないときは、ここでかなりしっかりとした議論をするのがいいように思います。
 しっかり共有されているなら、ここは、さらっといくときもあります。

F睇環境と外部環境の分析
 とどのつまりは、適正な経営判断は、NPOでも企業でも、自らの持つ経営資源と外部のニーズや競合関係をしっかり把握することから始まります。このプロセスって、ともすると、簡単に済ませたくなるところです。特に「もう十分分かっている(頭の中に入っている)から、改めて分析しなくてもよい」というマインドセットに陥りがちです。ここでのポイントは、「掘り起こし効果」と「共有効果」にあると思います。分析で自らの経営資源に改めて気づくことがあります。こういったものが「掘り起こし効果」。そして、この分析のプロセスを検討メンバーで共有することで、「組織の置かれている環境」について、検討メンバーでしっかり共有することができるというのが「共有効果」です。皆が、何を大切に思って活動しているのかというあたりも、改めて確認しておきたいところです。ここでよく使われるのがSWOT分析です。この分析ツールを使わないといけないということはありませんが、全体像をつかむのには便利なツールではあります。

だ鑪的重点課題の抽出
 その次に、「何が向こう3年間の課題か」を抽出します。SWOT分析をやっていれば、その分析をベースに、「強みを更に伸ばし、弱みを克服するアプローチとは」といったカタチで議論を展開していきます。
 SWOTを使っていなくても、上記の分析過程で検討メンバー間でしっかりとした状況認識が共有されていれば、取り組み課題の絞込みは比較的スムースに進みます。
 
ダ鑪課題の優先順位づけとアクションの検討
 このプロセスはとても重要だと思っています。 
 「戦略とは捨てることなり」といった有名な経営学者がいますが、必ず考えないといけないことが、「何を最優先でやるか」逆にいえば、「何を最優先でやらないか」を決めることです。
 「最優先でやる」とは、必ず2月以内には着手して、毎月必ず進捗させるというような類の内容となります。
 私が好んで使う表現は、「石にかじりついてでもやりたいこと」は何かということを明らかにするというイメージです。

 最後に、この中期計画を理事会なりで承認してもらって、分かりやすい形で世の中(会員など)にも提示していくということですね。

 できれば、検討メンバーが、そのまま、中期計画の実現委員会(個人的には、「実行委員会」よりも「実現」がすきですが)を構成して、各主要課題について、定期的にフォローアップしていくような流れが良いかと思います。

 上記が、基本形です。武道の「型」みたいなものですね。
 実際には、その団体のおかれている状況、ニーズ、時間軸などに応じて、ウエイトの置き方、アプローチの仕方は変わってきます。
 小さい団体の場合、フルスケールでのプロセスは大変ですので、「ここは!」というところだけに力を入れると、いい中期計画につながることが多いと思います。