人が寄付をしたりする行為って、基本的に非常に情緒的な行動だと思います。心の中の何かにひっかかって、とか、感激して、感動して、とか、同情や可哀想という気持ちとか、何か心の動きに関連した、はっきりとしない、ある意味非合理的な心理的プロセスを経て行われるものですよね。

その心のプロセスを少しでも明らかにすることができれば、ファンドレイジングを考える際にも助けになるのではないかと思い、以前から心理学の領域には大きな関心を持っています。

このブログでも、「ファンドレイズと心理学」という新コーナーを設けてちょっと追いかけて見たいと思います。

まず最初に、カール・ホブランドという心理学者の説得にかかる心理分析をご紹介します。彼は、説得を通じた態度変容の重要な要素は、相手を説得するためのメッセージのコミュニケーション過程に存在すると考えました。

それは、次の3つの構成要素に分けられます。

‥礎者或いは情報の出所(つまりは、「誰が」説得者か)
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コミュニケーションが行われる周囲の状況


△亮臘テ睛討賄然のこととして、ホブラントは、,砲弔い董¬滅鬚ぜ存海鬚笋蠅泙靴拭

1952年に、「実践的な原子力潜水艦をつくることは可能か」(当時は相当議論が分かれていたそうです)という問いをアメリカ市民に対して行う実験を行っています。その際、全く同じ内容の新聞記事を見せたうえで考えを述べてもらうことにします。ひとつのグループには、その新聞記事は、「原爆の父」と呼ばれたオペンハイマー教授が書いたと伝えられ、もうひとつのグループには、ロシア紙「プラウダ」が書いた記事だと伝えられます。

その結果、オッペンハイマーの記事を読んだ被験者の36%が直後に見解を変えたのに対し、プラウダの記事を読んだ被験者は1人も見解を変える人が現れませんでした。

即ち、信用性の高い伝達者による記事に、より説得の効果があると証明されたわけです。

伝達者について、ホブラントがもうひとつ興味深い指摘をしています。それは、

伝達者が、伝達者自身の利益になりそうなことに反した発言をすると、その伝達者の信用性があがるというものです。

例えば、現職の官僚が既得権益を失うような行政改革を訴えると、その人自身の伝達者としての信用性は高まります。これは、「この人は、個人の利益でなく、社会利益のために発言している人である」という認知が高まるためであると言われています。