昨日ご紹介したハンガリーの1%制度、日本では千葉県の市川市が第一号で導入して話題となりました。平成17年度から開始し、個人市民税の1%を納税者が選んだNPOなどの活動支援に充てられるという点では、ハンガリーの制度と同様です。

支援を希望する団体は、市に申請をして、納税者がその団体の中から支援先を選定しますが、初年度は、6千人の納税者が支援の意思を表明して、約千三百万円の補助金が交付されたそうです。

しかし、この制度、他県でも検討が進みますが、なかなか踏み切れない自治体が多いようです。それは、やはり仲介コスト面での費用対効果感がネックとなっているようです。市川市でも、22万人の納税者のうちの6千人ですから、当初想定していた1割(2万2千人)にも満たない状況ですので、「納税者の3%程度の人のために、事務コストをかけて寄附仲介をするのか」という批判が出てきかねないという懸念があります。せめて1割の参加を募るというのが「損益分岐点」といえるでしょうか?

しかしながら、4月2日の北海道新聞で、札幌市が、2006年度中に策定を目指している、「市民活動促進条例」において、この1%制度を導入するという動きが報じられました。札幌市の場合、年間の個人市民税が740億円程度らしいですから、全ての納税者が1%制度を利用すれば(こんなことはありえませんが)、7億以上が補助金となります。

札幌市の場合、市民に限らず、幅広く寄附を受付、受け皿となる「基金」を創設して、市民活動の原資とすることも決定しました。この取り組みも非常に画期的で素晴らしいと思います。

日本社会においては、これまでもこのブログでもご紹介しましたが、こうした「資金仲介機能」は、非常に弱いところです。他方で、行政機関の社会的信用は一定レベルでありますので、こうした、行政が税金を仲介したり、寄附を基金化して仲介したりという機能は、日本型の寄附モデルとしては、社会的に必要性が高いものだと思います。

ぜひとも、先行している市川市や札幌市に、こうした取り組みで成功していただき、幅広い自治体に広がることを期待しています。また、札幌市の寄附を受け入れる「基金」についても、注目していきたいと思います。