さて、今日からしばらく行政の委託について、NPOのファンドレイジングの視点から見ていきます。

ここで、どうしても押さえとかないかん制度として、「指定管理者制度」ちゅうのがあります。ここでは、ちょっと退屈かもしれませんが、この制度についてご説明しますので、少しお付き合いください。

NPOの方には、「シテイシャ管理制度?なんやようわからん!全く役所言葉は!」という方もいらっしゃるかもしれませんが、役所の立場からすると、納税者への説明責任がありますから、NPOにお金をかけて委託するにしても、きちんと法整備をして、名称を決めないといけません。

NPO側としては、そうした行政側の制約要因や制度の趣旨を踏まえたうえで委託業務を受注していくことが大切です。細かいところで、「こんなんおかしい!」と思うところがあったとしても、そこでひとつひとつ「反骨精神」を発揮して行政担当者と激突するのではなく、しっかりこらえてやる覚悟が求められます。

さて、本論の指定管理者制度です。

もともと、地方自治法の中では、地方公共団体は、「公共的団体及び地方公共団体が出資している法人で、法令に定めるものに限り、公の施設の管理を受託できる」と定めていました。これを「管理委託制度」といって昭和38年に導入された法律です。

この法律に基づく委託は、実態上、行政の外郭団体などに限られていましたが、2003年に制定された「指定管理者制度」は、この委託先を「民間事業者」である、企業、NPOなどにも幅広く門戸を開放しようというものです。

この新法の最大のポイントは、指定管理者の範囲について、特段の制約を設けず、議会の議決を経て指定されるとしている点です。2006年秋までに原則として、全ての自治体が同制度を導入することとしています。

この制度、介護保険制度の導入(2000年)、障害者支援費制度(2003年)に続く、公共サービス市場のNPOへの開放の第三弾といわれていますが、確かに、NPO側にとっては、非常に大きなビジネスチャンスと言えるでしょう。

この指定管理者制度、2004年の6月の調査では、
 医療・社会福祉施設(老人福祉センターなど) 35.4%
 文教施設(文化会館、美術館など)      24.5%
 レクリエーション・スポーツ施設(体育館など)22.7%
 基盤施設(駐車場、大規模公園なで)     8.8%
 産業振興施設(見本市など)         8.6%

などの内訳で導入されています。まだまだ、中小のNPOの受注実績は少ないですが、着実に実績を伸ばしてもいて、今後の展開が楽しみなところです。