先日、TVで、心臓病を抱えている6歳の子どもがアメリカで移植手術を受けるという報道がありました。ご存知の方も多いと思いますが、今の日本の臓器移植法では、15歳以上でないと臓器提供者になれないため、子どもが臓器移植によってしか生命を維持できないケースでは対応できないこととなってしまいます(臓器のサイズがどうしても合わないため)。

私も、アメリカに滞在中に、身内が手術を受けることになったことがありますが、アメリカの医療は、べらぼうに高い。特に移植手術とかになると、5千万から1億以上の金額を払わないと受けることができません。ですので、普通のアメリカ人は、予め医療保険に自分で入っているわけですが、日本で生活する普通の人は、アメリカでは無保険で医療行為を受けることになりますから、全額を予め払わないと手術を受けることができないことになります。

そのため、小さな子どもが重病で、心臓や内臓の移植が必要となるようなケースでは、大金持ちでもなければ、当然、個人で負担できる金額ではなくなってしまっていますので、募金を募ってでも何とか手術を受けさせたいと考えるのが親の人情でしょう。

ときどき、TVなどでも見る、こうした移植手術募金では、例えば鹿島アントラーズがバックアップしたとか、千葉ロッテが支援したとかいう美談とともに、「無事1億円集まりました!」というニュースとして紹介されることがあり、「やっぱり有名人(有名組織)がバックアップしていると、寄付が集まるんだな。ウチのNPOの資金調達の話とは違いすぎる話だな」と考える方も多いと思います。

私も、個人的に、「どうして日本社会のように、寄付の集まりにくい社会で、移植手術寄付はこれだけの巨額を集めることに成功しているんだろう。」ということにとても関心を持っていましたが、「やはり鹿島アントラーズがバックアップしているんだったらね。」という印象から、通常のファンドレイジングとは「別世界」のものであると感じていたのも事実です。

ところが、改めてこの「移植手術費募金キャンペーン」をいろいろ調べてみると、まず、メディアで大々的に紹介されているもの以外にも、数多くの手術が必要な子どものための募金キャンペーンがあることが分かりました。しかも、その多くが、何千万という目標金額を見事集めきっているという事実に驚愕しました(なかには、集めている途中に残念ながらその病気の子どもが亡くなるケースもあります)。

その資金集めのノウハウは、実は多くの中小規模のNPOのファンドレイジングにも参考になるとこともあるなという印象です。明日以降、このノウハウについてご紹介します。